パナソニック システムネットワークス開発研究所（PSNRD）は2025年3月18日、大阪・関西万博において、Osaka Metroが運行する自動運転バス・舞洲万博P&Rシャトルバスに「ITSスマートポール」を提供すると発表した。

ITSスマートポールによる自動運転支援のイメージ

今回の取り組みでは、シャトルバスルート上3カ所に設置したITSスマートポールが、車載センサーでは検知しづらい死角や遠距離の移動体などの情報を取得し、路車間（V2I）通信によってリアルタイムに自動運転バスへ通知する。自動運転車の駐車場出口から公道、側道から本線への合流支援や、緊急車両の進路確保支援などを実現する。

また、APN（オールフォトニクス・ネットワーク）接続サービス「All-Photonics Connect」を活用し、ITSスマートポールとネットワークサーバー間のデータ伝送を超低遅延で実施する。ITSスマートポールのセンシング情報をリアルタイムでサーバーに集約し、自動運転バスへ即時通知する仕組みを構築することで、通信遅延の影響を最小限に抑えながら、広域な走行支援を実現できるとしている。

さらに、スマートモビリティインフラ技術研究組合（SMICIP）が独自開発した、ITSスマートポールの低コスト・コンパクトな設置を実現する「統合制御ボックス」を初めて導入。制御・通信機能を一体化し、既設の電柱に腕金（電柱や送電鉄塔に取り付ける金属製の支持アーム）1本で設置できる仕様とすることで、導入コストを抑えつつ保守管理業務の効率化を図れるという。