大分県が職員6000人のローカルブレイクアウト環境を構築、A10 Thunder CFWを採用

A10ネットワークスは2024年8月2日、大分県が、県域WANおよび県庁内のネットワーク環境、全庁PCのリプレースに向けて、同社の統合型ADC+ファイアウォール製品「A10 Thunder CFW」を採用したことを発表した。

大分県は、県域WANである「豊の国ハイパーネットワーク」および、庁内ネットワーク機器、メールサーバー、プロキシサーバー、全庁のPC 6600台のリプレースを予定しており、その際にクラウドサービスであるMicrosoft 365 の導入を検討してきた。また、利用頻度が高まっているWeb会議の品質問題の解決策も併せて模索していたという。

これに加えて、同県はαモデルからβ’モデルへの移行を検討したものの、移行だけで多額の費用が発生すること、さらに、ネットワーク機器やプロキシサーバー、PCのリプレースにともなうコストが大幅に増加することが見込まれたため、αモデルの枠組みを残したまま安全にMicrosoft 365やWeb会議の品質を向上できるようにするソリューションを探していた。

これらの課題をローカルブレイクアウトにより解決できるソリューションとして候補に挙がったのが、A10 Thunder CFW。導入実績が豊富で、運用が容易である点、コストを圧縮した調達を実現できる点などが決め手となり採用に至ったという。

大分県のネットワーク構成図

大分県のネットワーク構成図

ネットワーク構成は上図表の通りであり、A10 Thunder CFWによりLGWANネットワークからインターネット回線にローカルブレイクアウトすることで、約6000人の県庁職員は、Microsoft 365やWeb会議システムのMicrosoft Teams、Zoom、Webexを安定した通信環境で利用することができるようになる。

また、既存のプロキシサーバーで実施していたインターネットへの特定通信や、LGWANからASPサービスへの通信は、従来通りの機能を引き継いで利用可能だ。

さらに、インターネット側からのファイルを自動で無害化できる機能も付与されており、セキュアな環境で県庁職員の業務をサポートしている。SaaSを容易に導入できる環境が整備されたことにより、今後、クラウドサービスのさらなる利用拡大が見込まれているという。

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