アルテリア・ネットワークスは2024年7月2日、日本とカナダを直接結ぶ海底ケーブル「Topaz」の陸揚局(茨城県高萩市)に専用線設備を設置し、首都圏の主要データセンター間を接続する専用線サービスを提供開始したと発表した。
Topaz海底ケーブルは、日本において茨城県高萩市および三重県志摩市に陸揚げされている。
アルテリアは、Topaz海底ケーブルの茨城県高萩市での陸揚げに向けた作業を2020年より着手し、これまでサービスの開始に向けた準備を進めてきた。茨城県高萩市の陸揚局では運用管理を含む陸揚当事者(Landing Party)の役割を担っている。
このたび、同陸揚局にアルテリアの専用線設備を設置し、印西エリアを含む首都圏の主要データセンターへのアクセスを必要とする顧客に対し、最大100Gbpsの専用線サービス「ダイナイーサ」を短納期で提供する。
日本のインターネットの中心である東京と海外との接続は、これまで千葉県南房総に集中しており、高萩を含む茨城県の地域では、Topaz海底ケーブルの陸揚げまで、過去20年以上にわたり海底ケーブルの陸揚げが行われていなかった。今回のTopaz海底ケーブルの陸揚げを契機に、今後海外から首都圏への通信トラフィックが茨城県にも分散され、日本のデジタルインフラの強靭化につながることが期待されるという。
またアルテリアは、これまで印西エリアにおける大規模データセンターに高品質ネットワークサービスを提供するため、積極的に光ファイバーネットワークの強化・増設を行ってきた。Topaz向けの専用線サービスの提供開始により、同地域のデータセンター利用者やデータセンターでクラウドサービスを提供する事業者は、茨城県県北エリアの新たな国際海底ケーブルへつながる陸揚局へのアクセスも可能となる。