トラックやバスなど運送事業者の安全管理ニーズは、2024年問題を機に一段と高まっている。ドライバーの長時間労働規制への対応とともに、居眠りやわき見運転などによる事故防止、点呼業務の効率化などに貢献する、AIやIoTを活用した新たなソリューションへの関心が集まっている。

安全運転支援機器を手掛けるHOTaTECHは、ドライバー見守りカメラなどの車載機器を用いたソリューションを展示している。
中でも注目されるのが「居眠り検知ソリューション」だ。居眠り検知カメラと警告用インジケーター、映像記録などの機能を搭載するAIboxで構成されるDriver Monitoring System(DMS)を用いて、事故リスクを未然に防ぐ。運転手のまぶたの閉じ具合や視線の動きから眠気の兆候を察知するほか、あくび・スマートフォン使用・喫煙・よそ見なども検知し、危険な状態と判断した場合には音や画面表示、運転席での振動でリアルタイムに警告する。
AI学習による高い検知精度と、赤外線照明により昼夜問わず鮮明な映像を確保できる点が特徴だ。映像はSDカードに記録されるため、事故発生時の原因究明やトラブル対応にも役立てられる。
同社ブースでは模擬運転台を設置しており、実際の検知・警告機能を来場者が体験できるデモを実施している。


運輸デジタルビジネス協議会(TDBC)のブースでは、複数の会員企業が2024年問題の解決に向けた物流DXソリューションを展示している。
traevoが展示するデータ統合型車両動態管理ソリューション「traevo Platform(トラエボプラットフォーム)」は、異なる車載機器サービスからの車両位置情報や作業ステータス情報を統合的に管理できる日本初のサービス横断型ソリューションだ。既存のデジタコ・ドラレコ・GPSデバイスをそのまま活用でき、新たな車両設備への投資は不要だという。

協力会社の車両の位置情報や作業ステータスも自社車両と同様に把握できるため、サプライチェーン全体の可視化が可能になる。拠点ごとの荷待ち・荷役作業時間を自動集計する機能を備え、改正物流関連法令(新物流2法)への対応も支援する。
ロジスティードは、国土交通省の認可を取得したスマートフォンベースの自動点呼サービス「SSCV自動点呼」を展示する。点呼業務の効率化だけでなく、体温・血圧、血中酸素濃度、自律神経値を計測し、バイタル情報から体調を総合判定してヒヤリハット予測を行う点が特徴である。
個人の健康・疲労状態に応じたパーソナライズドガイダンス機能を備えており、IT点呼・遠隔点呼との併用も可能。システムだけでなく、スマートフォンや各種バイタル測定機器も一括提供する。


Streamax(日本鋭明技術)は、AIビジョン技術を活用した安全運転支援や貨物管理など複数のソリューションを展示している。中でも注目されるのが、「Z5-コンテナ管理システム」だ。
貨物容積のリアルタイム計測とコンテナ積載状況の継続的な監視を実現する製品で、高精度GPSを内蔵した統合型GPSトラッカーにより最大120日間の連続追跡が可能。デュアルカメラによる高解像度パノラマカメラが死角のない視界を提供し、ドアセンサーとの連携で開閉状態もリアルタイムに把握できるという。トレーラー運用の最適化と貨物の追跡精度の向上を支援する。

運輸業界では、ドライバー不足や法令対応、安全管理の高度化など課題が山積みしているが、運輸安全・物流DX EXPO 2026では、こうした最前線のソリューションが一堂に集まっており、業界のDX推進に向けた熱気を感じることができる。