固定電話の切替は2024年1月中に完了 NTT東西がIP網移行の詳細スケジュール

NTT東日本/西日本は2022年12月8日、約1年後に迫った固定電話のIP網への移行(PSTNマイグレーション)開始後のサービスに関する説明会を開催した。

PSTNマイグレーションは、固定電話(加入電話、INSネットの音声通話モード)の局内設備を回線交換ベースの電話網(PSTN)から、NTT東西が「ひかり電話」で利用しているIP網に切り替えるもの。交換・中継設備をIP網に統合することでコストを削減、固定電話サービスの維持につなげる。

IP網への移行後も加入者とNTT局舎をつなぐメタルケーブルは維持され、電話機もそのまま利用できる。

IP網移行後の料金・サービスについては2022年1月に発表されているが、今回その具体的な提供スケジュールが公表された。

NTT東西は、2024年1月1日から固定電話のIP網への切り替えを開始する。移行後も固定電話の契約は維持され、基本料金や付加使用料などにも変更はない。

通話料については、距離に依存しないIP網の特性を活かしたシンプルでフラットな料金が設定される。固定電話間の通話は全国一律、全時間帯で3分9.35円だ。

NTT東西は移行後に「ビル電話」や「ノーリンギング通信」など、利用者の減少が見込まれるサービス、あるいはIP網に移行することで提供が技術的に困難になるサービスを終了すると発表しているが、今回、2024年1月1日から、これらのサービスが利用できなくなることが明らかにされた。

提供終了が予定されるサービスのうちINSネットのディジタル通信モードについては、後述するマイラインとともに、IP網への切り替えに合わせて地域ごとに段階的に終了する計画だという。

2024年1月1日に「ビル電話」などの提供が終了する

2024年1月1日に「ビル電話」などの提供が終了する

個人向けの「イチリツ」や法人向けの「ワリマックス」などの通信料の割引サービスは、シンプルでフラットな料金体系の導入に伴い終了することが発表されているが、今回2023年9月30日に新規受付を停止し、2024年1月1日から割引が適用されなくなることを発表した。

割引サービスが終了しても「通話料の全国一律化により大部分のお客様で負担が軽減される」という。

全国一律料金の導入に伴い、通話料割引サービスの提供が終了する

全国一律料金の導入に伴い、通話料割引サービスの提供が終了する

事業者識別番号(00XY)をダイヤルしなくても電話会社を選択できるマイライン、事業者識別番号のダイヤルに左右されずに特定の電話会社を利用できるようにするマイラインプラスも11月30日に新規受付を停止、2024年1月以降、IP網への切り替えに合わせて地域ごとに段階的に終了する。

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