スマホで認知行動療法 OKI、京大らが睡眠改善効果を実証

日本人の5人に1人が悩まされているという「不眠」の問題。不眠症治療に関する日本のガイドラインでは、薬に頼らない認知行動療法の有効性が示されているが、専門家の不足、離脱率の高さなどが課題となっていた。

そうしたなか、OKI、京都大学、ヘルステック研究所の3者は2022年7月26日、睡眠改善のためのスマホアプリを開発し、臨床試験で改善効果を実証したと発表した。

認知行動療法を取り入れた睡眠改善アプリは以前から存在するが、臨床試験で有効性を実証した点が大きな特色の1つだという。

「睡眠プロンプトアプリケーション(SPA)」
「睡眠プロンプトアプリケーション(SPA)」の画像イメージ

約200の行動変容メッセージ

3者が開発した「睡眠プロンプトアプリケーション(SPA)」は、ユーザーの状態やタイミングに合わせて、行動変容を促すメッセージを送信するなどにより、睡眠改善を図るスマホアプリだ。

OKIが独自開発した行動変容エンジン、京大が保有する睡眠医学の知見を活用したアプリで、京大発のスタートアップであるヘルステック研究所のパーソナルヘルスレコーディング(PHR)アプリ「健康日記」と連携して動作する。

例えば起床時に「カーテンを開けて陽の光を浴びてください」と促すなど、約200の行動変容メッセージをユーザーの状態やタイミングに合わせて送信する。さらに行動実行後に報酬メッセージを送り、睡眠改善に役立つ行動の習慣化を支援する。

臨床試験は、睡眠の問題を自覚する労働者を対象に実施。SPAを利用した被験者は、不眠重症度を示す評価尺度であるISI(Insomnia Severity Index)が、4週間で9.2から6.8に改善した。ISIは、点数が高いほど不眠重症度が高く、一般的に8点以上が不眠症とされるという。

3者は今回の成果を踏まえて、SPAの実用化を進めていく考え。また、睡眠改善にとどまらず、行動変容メッセージを活用した様々な健康改善サービスを提供していきたいという。

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