東陽テクニカは2021年5月25日、総務省が実施した令和 2年度「地域課題解決型ローカル5G等の実現に向けた開発実証」(実証期間: 令和2年9月~令和3年31月末)において、NTTドコモが参画した3案件の支援を行ったことを発表した。
本実証は総務省において一般競争入札により事業者を決定し、合計19件の実証が行われた。そのうち、「No.10 遠隔・リアルタイムでの列車検査、線路巡視等の実現」「No.11 観光客の滞在時間と場所の分散化の促進等に資する仕組みの実現」「No.17 へき地診療所における中核病院による遠隔診療・リハビリ指導等の実現」について、ローカル5Gに対応した無線環境構築支援ツール「iBwave Design」を用いて支援した。
同製品は無線ネットワークの構築・伝搬シミュレーション・評価など、設計プロジェクトを一元管理できる PC ソフトウェアであり、実際のローカル5Gエリアを3Dモデルとして再現し、周囲の建材やネットワーク機器、実際のアンテナ特性をパラメータとして取り込むことで、より詳細なネットワークの設計検討を可能にする。
今回の支援では、提供された図面情報をもとに各実証課題の周囲環境とネットワーク構成を3Dモデル化した。うち2箇所については現地調査にも同行し、調査結果をiBwave Design上に反映して実地をより忠実に再現した3Dモデルを作成したという。
また、各実証課題において既設のローカル5G無線局(4.6GHz~4.9GHz帯)のアンテナパターンを含む実際の設置状況をシミュレーションにも反映し、その計算結果は現地サーベイとの比較検討などに活用された。