遠隔医療にエッジAIを利用、NTT西とT-ICUが容体悪化の早期発見手法確立に向けた実証実験

T-ICUとNTT西日本は2021年11月18日、「遠隔医療におけるエッジコンピューティング技術を活用した情報処理の実現方式」に関する共同実験を開始した発表した。 実証期間は2022年2月まで。

T-ICUは2016年に創業し、集中治療医・集中ケア認定看護師のチームを擁して病院向けに専門性の高いサポートを提供する事業会社。遠隔モニタリング支援するシステム「クロスバイ」の導入も支援している。

医療現場では重症患者への看護人員が不足するなか、医療従事者によるモニタリングが常時おこなわれており現場の大きな負担となっている。そのため、特に医療現場からT-ICUに対し、重症患者管理を専門とする集中治療医が不在となる夜間等の時間帯においてT-ICUが遠隔でモニタリングのうえ重症度に応じたアドバイスを提供してもらいたい、という要望が上がっているという。

この要望を実現するためには、モニタリングの際に発生するデータを低遅延かつセキュアに処理する必要がある。そこで、実証実験ではTT西日本の閉域ネットワークを介してサーバーが設置されているエッジコンピューティング拠点まで映像を転送。T-ICUの技術でその情報を処理を行い、モニタリングセンタからの医師・看護師等による遠隔モニタリングを実現する。
NTT西とT-ICUの実証実験の様子"
NTT西とT-ICUの実証実験の様子

共同実験では、遠隔モニタリングに用いる高品質な映像が病院からNTT西日本の閉域ネットワークへ転送できること、容体悪化の兆候に関してAIによる推論ができることを評価するとともに、エッジコンピューティング技術に必要とされる要件についても評価するとしている。

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