NTTは5月12日、2022年度決算を発表した。営業収益・営業利益・当期利益のいずれも過去最高を更新した。
営業収益は前期比9797億円増の13兆1362億円、営業利益は604億円増の1兆8290億円、当期利益は320億円増の1兆2131億円だった。
電気料金の高騰や携帯料金値下げといったマイナス要因もあったなか、過去最高を記録できた理由としては、まずグローバル事業の堅調が挙げられる。「旺盛なデジタル化の需要を取り込めているのに加えて、高付加価値サービスが貢献している」と代表取締役社長の島田明氏は説明した。
海外営業利益率は、対前年で0.9ポイント向上して7.2%となり、中期経営計画で2023年度の目標としていた7%を1年前倒しで達成した。
もう1つの大きな要因としては、NTTドコモの4期ぶりの増収増益がある。コンシューマ通信事業こそ減収減益だったが、成長領域である法人事業とスマートライフ事業の伸びが貢献し、トータルで増収増益になった。
2023年度の業績予想については、NTTグループの新電力会社エネットの販売量適正化に伴って営業収益は下がる見通しだが、「営業利益と当期利益は過去最高を目指す」(島田氏)という。