NTT、NTTデータ、NECの3社は6月28日、グローバル市場において、5Gを活用した企業向けソリューションの共創活動を開始すると発表した。今回の協業は、O-RANのグローバル展開の一環だという。
NTTデータ子会社NTT DATA Deutschlandのイノベーションラボ “Ens? – The Space for Creators（以下、Ens?ラボ）」でのユーザーとの共創活動を通じて、市場ニーズを基にした事業開発、5Gソリューション開発を行い、ビジネスモデル・事業創出をめざす。
“Ens? – The Space for Creators”
Ens?ラボでは、NTTデータによる5Gを活用した企業向けの共創環境の構築と、NECとNTTで研究開発を進めているO-RAN仕様に準拠したNECの基地局装置を追加設置し、マルチベンダによる5G環境を整備。
NECの5G基地局装置
ユーザーはEns?ラボを活用することで、O-RAN仕様準拠の5G基地局を活用したデモの構築や、ユーザー固有の要件に応じたアプリケーションのプロトタイプ開発などが可能となる。
3社は共創活動の第1弾として、欧州の自動車関連産業をターゲットにO-RAN仕様準拠の通信機器等の5Gインフラから、アプリケーションまで含めたソリューションを開発し事業化を目指すとしている。さらに、米国ほか広くグローバル市場や自動車産業、製造業以外の産業向けにも、日本で既に実施しているローカル5Gの豊富な実績と、そこで得た知見やユースケースを活かし、新たなソリューションの創出を目指すという。
各社の役割は、NTTが「協業の全体調整・支援」、NTTデータは「企業向け5G活用システムのインテグレーション」、NECが「企業向け5G活用システムに求められる技術・製品・ソリューションの提供」となっている。