シンガポールのDBS Bank(以下、DBS銀行)とNTTグループ(日本電信電話、NTT DATA Services、NTT Ltd)は2022年2月17日、銀行の無人店舗における新型コロナウイルス感染症対策の一環として、NTTグループのスマートソリューションの導入・運用を開始したと発表した。NTTグループは、この協業を通じて、映像解析技術やAIロボットを活用した感染症対策、カスタマーエクスペリエンスの向上、感染症対策規則の遵守および店舗の業務効率化の実現を目指すとしている。
今回のプロジェクトでは、シンガポール市内の24時間営業の無人店舗を対象にスマートソリューションを導入し、試行運用する。具体的には、店舗内に設置するセンサー・カメラから得られるデータを基に、検温、ソーシャルディスタンス確保、マスク着用チェック、混雑把握等の解析・検知を行う。その結果に基づき、店舗内に設置されるAIアシスタントロボットは、マスク未着用者へのアラート、混雑時の密回避アナウンス等、店舗内での感染症対策業務を実施する。併せて、不審者や不審物等の検知なども行い、無人店舗においても有人店舗と変わらぬ感染症対策を徹底しつつ、24時間365日お客さまが安心して来店できる環境を実現するという。
また、解析・検知結果はクラウド上のダッシュボードで蓄積・見える化され、Webベースでいつでもどこからでもアクセス可能になる。これにより、DBS銀行の中央管理センタ等で店舗状況が一元管理できることになり、店舗運営の改善を実現することができる。
今後、NTTは、プロジェクトの成果検証を通じてこの分野におけるソリューションの展開を検討していくという。