NTTドコモ関西支社、ホクモウ、東京海洋大学、タイホー通信工業、アクアサウンドの5者は2019年11月25日、LPWAの1つ「LTE-M」で海上からクラウドにデータを送信する定置網モニタリングシステム「魚っち V(うおっちブイ)」を開発し、提供を開始すると発表した。同日から石川県内で導入・運用を始め、順次全国へ展開していく。各社・大学の役割は以下の通り。ホクモウから販売及びサービスが提供される。
魚っち Vにおける各社の役割分担 |
魚っち Vは「入網魚群の状態と網成りの変化を見える化」するシステム。沿岸漁業では、来遊した魚群をあらかじめ設置した定置網で漁獲する「定置網漁業」が伝統的に行われている。定置網内の魚群の入網状態を、遠隔で常時監視できることで、操業のタイミングや漁獲物処理に使う氷量の調整、水揚げ・出荷移送等の事前準備が可能となる。
また、網成り(定置網の水中での形状)により漁獲機能は大きく変化するが、潮流の影響で容易に変化する。これも遠隔で監視することで、出漁のベストタイミングを決定できる。LTE-Mで通信することで、センサーを搭載したブイの通信機器は、LTEに比べ半分の消費電力で駆動可能だ。
中継機を搭載したブイ |
魚群探知センサーを搭載したブイ |