KDDIと秩父市ら、ローソン店舗を活用したドローン配送の実証 Starlinkも利用

KDDI、KDDIスマートドローン、ローソン、一般社団法人ちちぶ結いまち、埼玉県秩父市の5者(以下、5者)は2024年10月29日、秩父市のローソン店舗等を活用したドローン配送の実証を行うことを発表した。

同実証で活用予定のドローン「PD6B-Type3」

同実証で活用予定のドローン「PD6B-Type3」

同実証は、環境省の「令和6年度運輸部門の脱炭素化に向けた先進的システム社会実装促進事業」に提案していた「モビリティハブで実現する共同配送とドローン活用によるCO2削減」の取り組み。提案は10月2日に採択された。

2025年1月以降(予定)に秩父市において同実証を行う。秩父市ですでに実装されている共同配送と組み合わせ、物流営業所から配送される荷物をローソン店舗や道の駅などの中継拠点(モビリティハブ)に一時集約する。モビリティハブからはドローンで直接配送を行うほか、ローソンの移動販売車両もドローン配送に活用し、ローソンの商品も含めて個人宅までのラストワンマイルを配送する。

同実証のイメージ

同実証のイメージ

同実証のドローンは、モバイル通信を利用し遠隔自律飛行する。秩父市の山間部などの電波の届きにくい一部エリアでは、衛星ブロードバンドStarlinkの活用によりモバイル通信環境を確保する。

同実証を行う秩父市浦山地区などの中山間地は人口減少により配送荷物量が年々減少し、配送効率が悪化している。ドローンは少量の荷物でも効率的に配送でき、CO2削減に寄与することが期待されている。同実証では、同地区の物流配送で排出されるCO2を年間で約6割削減することを目標とする。

同実証では、ドローン配送による物流業界の省人化、買い物困難者へのラストワンマイルの実現、ドローンの活用によるCO2削減といった効果を検証して有効性を評価し、2025年度以降のさらなるユースケースの検討やドローン配送の他地区への拡大を目指す。

同実証における5者の役割分担

同実証における5者の役割分担
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