NTT、NTTデータを完全子会社化へ AI・DXでグローバル展開を強化

NTTとNTTデータグループは2025年5月8日、共同記者会見を開き、NTTがNTTデータグループをTOB(株式公開買い付け)により完全子会社化することを発表した。

NTT 代表取締役社長の島田明氏(左)と、NTTデータグループ 代表取締役社長の佐々木裕氏

NTT 代表取締役社長の島田明氏(左)と、NTTデータグループ 代表取締役社長の佐々木裕氏

NTT 代表取締役社長の島田明氏は、「システムインテグレーションを含むDX事業、データ利活用強化、データセンターの拡張・高度化など、NTTデータグループの取り組みをNTTグループの成長の原動力としていく」と子会社化の目的を説明した。また、現在NTTとNTTデータグループは、ともに上場する親子上場の状態にあり、利益相反や複雑な意思決定プロセスが、今後グローバルでスピーディーにビジネスを拡大していくうえで障壁になると判断したことも、今回の目的の1つに挙げた。

一方、NTTデータグループ 代表取締役社長の佐々木裕氏は、2022年10月にNTTの海外事業をNTTデータグループ傘下のNTTリミテッドに統合して以降、データセンター需要が急速に拡大し、ROIC(投下資本利益率)の悪化など財務健全性への懸念が高まり、大規模な新規投資が難しくなっていたと説明。今回の完全子会社化は2024年11月にNTTからの打診を受け検討してきたが、「より大きな船(財務基盤)に乗ることで、タイムリーに大きな投資ができる」と、提案を受け入れた理由を語った。

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