我々はIIJ“LOVE”だ――アドバンテックとIIJがIIoTで協業

インターネットイニシアティブ(IIJ)と、アドバンテックは2019年8月22日、産業用IoT(IIoT)分野での協業を発表した。

アドバンテックは台湾に本拠地を置くIoTベンダー。産業用PCの市場で34%と、世界トップシェアを誇る。最近はアジア市場に特に力を入れており、日本でも「2カ月ほど前にオムロンの大型工場を買収した」(アドバンテック CTOのアラン・ヤン氏)。

そのアドバンテックとネットワークに強みを持つIIJが協業する。2020年1月から、エッジからネットワーク、クラウド、アプリまでまとめて提供できる「WISE-PaaS JP」を販売予定だ。

ネットワークとIaaSを持つIIJIIJにとって、IIoTはどのような位置づけなのか。常務執行役員の立久井正和氏はまず、IIJが近年注力しているモバイル回線事業について「法人向けに約170万回線を提供しているが、その6割がM2Mの通信に使われている。成長を支えているのがIoTだ」と説明した。

IIJのIoT事業はモバイル回線が牽引している

加えて、IIJは通信より上位レイヤーであるIaaSの構築・運用管理サービス「IIJ GIO」を提供している。「フルMVNOがIoTの土台になって、クラウドやインテグレーションに広がっている」とIoTビジネス事業部長の岡田晋介氏は説明した。

また、IIJには、IoTの中でも特に強みとしている4つの領域があるという。エネルギー、家庭用見守りサービス、農業、そして製造業(IIoT)だ。IIoTの分野でアドバンテックと組むことで、さらに強化する狙いがある。

IIJは通信とIaaSのソリューションは持っているが、エッジやPaaS、アプリケーションなどは提供できていない。アドバンテックと協業することで、最下位から最上位のレイヤーまで一体となって提供できるようになるという。

「一番下のエッジデバイスはアドバンテックの得意分野。さらにWISE-PaaSは上のレイヤー。一番下と上にアドバンテックがいて、真ん中をIIJが上手くつなげるという協業を目指す」と立久井氏は話した。

エッジ、NW、IaaS、PaaS、そしてアプリまで2社で提供する

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