インターネットイニシアティブ(IIJ)と、アドバンテックは2019年8月22日、産業用IoT(IIoT)分野での協業を発表した。
ネットワークとIaaSを持つIIJIIJにとって、IIoTはどのような位置づけなのか。常務執行役員の立久井正和氏はまず、IIJが近年注力しているモバイル回線事業について「法人向けに約170万回線を提供しているが、その6割がM2Mの通信に使われている。成長を支えているのがIoTだ」と説明した。
IIJのIoT事業はモバイル回線が牽引している |
加えて、IIJは通信より上位レイヤーであるIaaSの構築・運用管理サービス「IIJ GIO」を提供している。「フルMVNOがIoTの土台になって、クラウドやインテグレーションに広がっている」とIoTビジネス事業部長の岡田晋介氏は説明した。
また、IIJには、IoTの中でも特に強みとしている4つの領域があるという。エネルギー、家庭用見守りサービス、農業、そして製造業(IIoT)だ。IIoTの分野でアドバンテックと組むことで、さらに強化する狙いがある。
IIJは通信とIaaSのソリューションは持っているが、エッジやPaaS、アプリケーションなどは提供できていない。アドバンテックと協業することで、最下位から最上位のレイヤーまで一体となって提供できるようになるという。
「一番下のエッジデバイスはアドバンテックの得意分野。さらにWISE-PaaSは上のレイヤー。一番下と上にアドバンテックがいて、真ん中をIIJが上手くつなげるという協業を目指す」と立久井氏は話した。
エッジ、NW、IaaS、PaaS、そしてアプリまで2社で提供する |