NECネッツエスアイは2023年2月15日、「マルチロボット管理プラットフォーム」を提供開始すると発表した。
これは、配送や清掃、案内等を行う各種サービスロボットを統合化し、エレベーターや自動ドア、セキュリティゲートなど建物設備との連携を実現するものだ。
高齢化や人口減少が続く日本において、人手不足を補うため、様々な分野でサービスロボットの活用への需要が高まっている。すでに、これらのロボットのメリットは様々な場面で実証されており、今後さらなる導入台数の増加が見込まれる。その一方、サービスロボットの導入には、メーカーや機種毎に導入作業が必要であること、エレベーターやセキュリティゲートなどの建物設備との連携ができないため、限られたエリアでしか活用できないことなど多くの課題がある。
こうした背景を踏まえ、2019年に経済産業省はロボットの社会実装を促進するためのタスクフォースを立ち上げ、人手不足が顕著な分野に向けて、ロボットを導入しやすくする環境(ロボットフレンドリーな環境)を実現するための「革新的ロボット研究開発等基盤構築事業」を推進しており、NECネッツエスアイも2021年から同事業に参画している。
マルチロボット管理プラットフォームの活用により、サービスロボットがエレベーターや自動ドア、セキュリティゲートなどの建物設備と連携し、別フロアへの移動やセキュリティエリアへの移動が可能となる。これにより、複合施設、ホテル、病院、オフィスビル等の様々な施設において、ビル全館にまたがる配送や清掃、警備サービスの提供といった形で、より広範囲なロボット活用を行うことができるという。
NECネッツエスアイでは、マルチロボット管理プラットフォームを含むロボティクス事業関連で、2024年度に売上高20億円を目指している。