2024年10月23日、ノルディック・セミコンダクターが東京オフィスをメディア向けに公開した。
同社はノルウェーを拠点とするファブレス半導体メーカー。低電力のワイヤレス接続に強みを持ち、Bluetooth Low Energy(BLE)やセルラーIoTなどのIoT通信ソリューションを多く有する。
公開したオフィスは、日本国内の業務を拡大するため今年6月に横浜から移転し開設。ラボのほか、製品・技術のデモの展示やラウンジを設ける。日本のカントリーマネージャーを務めるジョン・ケニー(John Kenney)氏は、「今までは機器と機器をつなげてきたが、今後はこのオフィスを使って人と人をつなげていきたい」と、顧客やパートナー企業との関係強化に力を入れていく考えを示した。
続いてプレゼンを行ったVP of Sales & Marketing APACのボブ・ブランダル(Bob Brandal)氏は、同社は「BLEの市場リーダー」であると誇った。世界的なインフレや金利上昇によって2023年の第3四半期から2024年の第1四半期に縮退したマーケットが回復傾向を見せるなか、同社のBLE半導体市場におけるシェアは42%と、その地位を維持している。
ブランダル氏は、同社の成長を支えるトレンドとして、フィットネスやスマートホームなどのコンシューマー向け、医療、産業IoT、エッジでの機械学習の4つを挙げた。なかでも、サムスン電子が販売するウェアラブル端末「Galaxy Ring」の最新版には同社のマルチプロトコルSoC(System on Chip)である「nRF5340」が搭載されており、エッジでのデータ処理に貢献しているという。