BlackBerry Japanは2024年2月21日、サイバー脅威の最新トレンドと事業戦略に関する記者説明会を開催した。
同社の調査によると、2023年6月~8月のマルウェア発生件数は、2.9件/分だったという。2022年11月~2023年1月の件数は1件/分だったことから、約半年で3倍近く増加していることになる。「今まで世の中に出回ったことのない、ユニークなマルウェアが観測されている」とBlackBerry Japan 執行役員社長の吉本努氏は警鐘を鳴らした。
国別に見ると、ユニークなマルウェアの発生率が最も高かったのは米国(52%)だったが、2位は日本(22%)、3位韓国(12%)、4位インド(7%)と続き、APAC(アジア太平洋地域)での発生も目立った。
ランサムウェア被害も急増している。警察庁によると、2020年からランサムウェア被害の報告件数は右肩上がりに増加しており、2023年上半期の報告件数も103件と高止まりしている。うち6割が中小企業での被害だ。
また、ウイルス対策ソフトを導入していた企業のうち、ランサムウェアを検知していたにもかかわらず感染してしまった企業は、約4割にも及んだ。
さらに、VPN機器やリモートデスクトップからの侵入など、ランサムウェア侵入経路の8割以上がリモート接続環境によるものであることも明らかになっている。