ジュニパーネットワークスは2024年4月18日、経営層を対象にした、企業のAI活用に関する意識調査の結果を発表した。
同調査は2023年10月5日~15日に、日本を含む17カ国・地域においてAI活用に関与している企業の経営層を対象に実施したものだ。サンプル数は1000名。
グローバルの経営層の82%が、競合他社に遅れを取らないため、AIの導入を「かなり促している」「やや促している」と回答したのに対し、日本の経営層の34%が「あまり促していない」「全く促していない」と答えた。また、AIの導入に向けてどの程度準備ができているか尋ねたところ、日本は「全く準備できていない」が12%で、グローバルの2倍となった。
AIの活用能力が、社員の昇進に及ぼす影響については、グローバルは「かなり影響する」という回答が43%と最も多かったのに対し、日本は6%にとどまった。
ChatGPTなどの生成AIが企業に導入されたら、どういう使われ方をするかという質問に対しては、グローバルは「顧客体験の向上」(54%)、「IT・ネットワークの問題解決のサポート」(52%)、「社員の生産性向上」(51%)の順となった。日本は「業務の効率化」(52%)、「IT・ネットワークの問題解決のサポート」(50%)、「顧客体験の向上」(48%)といずれも同程度の結果となった。
企業のAI導入について、どのようなリスクを懸念しているかについては、グローバルは「過度な依存」(46%)、「データプライバシー」(45%)、「説明不足」(41%)が上位に並んだ。これに対し、日本は「データプライバシー」(50%)、「過度な依存」「コンプライアンス違反」(36%)、「偏見的・不正確な情報」(34%)と、グローバルと日本で回答がばらける結果となった。
企業のポリシーがAIの導入に対応しているか尋ねたところ、グローバル、日本ともに74%が「遅れをとっている」と回答した。