NTTと福岡市管工事協同組合は2026年10月21日、光ファイバーセンシング技術を活用した給水管の漏水位置を特定する実証に成功したと発表した。
光ファイバーセンシングとは、光ファイバーをセンサーとして利用し、振動や歪みなどを検知する技術だ。複数のIoTセンサーを個別に設置することなく、1本の光ファイバーで広範囲をセンシングできる点が特徴だ。
これまで給水管の漏水位置を特定するにあたっては、音聴棒(漏水探査機)を使った熟練者の経験や技術に依存してきたという。今回光ファイバーセンシングを活用することで、「漏水探査に関する専門的なスキルを持たなくても、実用水準として求められる88%の正解率で漏水位置を特定できた」とNTTアクセスサービスシステム研究所 アクセス運用プロジェクト 主任研究員の鬼頭千尋氏は説明した。

実証は地下30~120cmに給水管が埋設された福岡県内の実フィールドで実施した。給水管が埋設された場所の真上に「集積化光ファイバーデバイス」を複数台設置し、レイリー散乱光(光ファイバーに送り込んだ光の一部が散乱して戻ってきた光)を利用して振動を検知する「DAS」(Distributed Acoustic Sensor:分布型音響センシング装置)を用いて、漏水による微弱な振動を計測した。
集積化光ファイバーデバイスとは、光ファイバーを高密度に配置・集積した振動検知用デバイスで、限られたスペースに長い光ファイバーを収めることで、微弱な振動を捉えやすくなるとのこと。作業者はこのデバイスを現場に設置し、「5分間振動を測定するだけでいい」(鬼頭氏)。
