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日本における携帯電話用周波数の割当ては、従来、基地局の整備計画等を総合的に評価する「総合評価方式」により行われてきた。そうした中、2022年11月に総務省の「新たな携帯電話用周波数の割当方式に関する検討会」において、従来の総合評価方式に加え、いわゆる周波数オークションである価額競争を選択可能となるよう検討を進めることが適当との基本的な方向性が取りまとめられた。2023年1月からは、総務省の「デジタル変革時代の電波政策懇談会」において価額競争の制度設計の検討が行われ、同年7月に報告書が取りまとめられた。
これらの検討を踏まえ、政府は2025年2月に価額競争制度の導入を含む「電波法及び放送法の一部を改正する法律案」を国会に提出し、国会での審議を経て、同年4月に成立した。これにより、ミリ波等の6GHzを超える高い周波数帯の活用を希望する多種多様なサービスを提供する者の中から、最も電波を有効に利用できる者を価額競争により選定する新たな周波数割当方式が、日本において導入されることとなった。
価額競争制度の導入と並行し、総務省の情報通信審議会は、5G用周波数の追加割当候補である26GHz帯及び40GHz帯を対象として、技術的な事項などの検討を行った。その検討を踏まえ、総務省では、2025年5月から26GHz帯及び40GHz帯における5Gの利用意向の調査を広く一般に回答を募集する形で行い、事業者及び団体の合計9者から回答があった。
価額競争制度の導入や技術的な検討、利用意向調査の結果を踏まえ、総務省では、26GHz帯を価額競争により5Gに割り当てるため、2025年6月から情報通信審議会において、価額競争の基本的な実施方法やルールの方向性について検討を行い、同年10月に取りまとめ案を公表、同年12月に答申が行われた。答申を踏まえ、総務省は、2025年12月に26GHz帯を5Gに割り当てるための価額競争の実施に関する指針案を公表したところである。
以下、答申及び指針案について、そのポイントを示していく。