GNSSの脆弱性を克服する高精度時刻同期 光スイッチや光波長計も丸文にお任せ!

ネットワークにつながった各種デバイスの時刻を正確に設定する「時刻同期」。公共交通や電力、金融取引などの社会インフラでは、わずかな時刻の誤差が命取りになりかねない。そこで例えば、欧州連合(EU)が規定した金融商品取引法「MiFIDII(金融商品市場指令)」では、マイクロ秒レベルの精度を求めている。

5Gなどのモバイル通信も例外ではない。上り通信と下り通信で同じ周波数を使用する「TDD(時分割方式)」を採用しているからだ。電波干渉を防ぐためには、基地局間で無線フレームのタイミングを正確に揃える必要がある。高速大容量・低遅延という特徴を有する5Gでは、ナノ秒単位の時刻同期が要求される。

正確な時刻情報は、GNSS(全球測位衛星システム)を用いて取得するのが一般的だ。米政府が運用するGPSや日本の準天頂衛星(QZSS)などがそれに該当する。ただ、このGNSSの安全性を疑問視する声も聞こえてくる。GNSS衛星は高度約2万kmと高軌道を周回するため、地表には微弱な信号しか届かず、ジャミング(電波妨害)に弱いという欠点がある。また、民間向けのGNSS信号は暗号化されておらず、スプーフィング(なりすまし)対策も欠かせない。

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