ファナック、日立製作所、NTTドコモの3社は2019年9月2日、5Gを活用した製造現場の高度化に向け、共同検討を開始すると発表した。
第1弾として、ファナックの本社工場（山梨県忍野村）と日立の大みか事業所（茨城県日立市）の製造現場で、5Gの電波伝搬測定および伝送実験を開始。工場・プラント内の完全無線通信化を目指し、製造現場の様々な環境において5Gの有用性を検証する。
また、ファナックの自社工場では産業機器（CNC装置、ロボット、工作機械、センサー等）との5G接続と無線制御の検証、日立の大みか事業所内では制御ネットワークへの適用性検討や高精細映像のリアルタイム共有などによる遠隔保守作業支援の検証を行う予定だ。
5Gが持つ高速・大容量・低遅延・多数接続の特徴を、リアルタイム性と安定性が求められる製造現場のネットワーク環境に生かすことで、センサーデータの収集や産業機械の制御、生産効率向上、自由なレイアウト変更など、IoT化に関する幅広い効果が期待されるという。
今後も3社は実証実験を通じて、製造現場でのリアルタイムなデータを活用した生産性や品質管理の向上などに向けた5Gの活用について幅広く検討を進めていくとしている。