日立情報通信エンジニアリングは2月15日、顧客の要件に合わせた最適なWi-Fi環境を構築する「自営無線ネットワーク設計構築支援」サービスを、同日から販売開始すると発表した(参考記事:ローカル5G、自営BWAの実験試験局を日立情報通信エンジニアリングが9月に開設予定)。
このサービスでは、同社が開発したマルチベンダー対応の無線アクセスポイント配置シミュレーターを使うことで、無線アクセスポイントの最適配置を短時間で高精度にシミュレーションすることができるため、ネットワーク導入における設計や見積もりの迅速な対応が可能となるとしている。
同社はこのサービスの用途として、工場・流通業界におけるAGV(無人搬送車)や、センサーを活用したIoT分野、電子カルテやナースコールを活用する病院・介護施設などを想定。顧客のDX推進を加速することを目指す。
同社の実験評価によれば、通常2~3日を要する無線エリア設計のためのモデル作成を、シミュレーターを適用することで最短1時間以内に短縮できるという。これにより、商談と同時にネットワーク構築の簡易設計が可能となり、最終設計までの時間短縮や見積もり精度が高くなるなどの効果が期待できるとしている。
また、メーカーの技術協力と同社の実績・技術に基づいたツールの開発や、顧客用途のポイントを押さえた、機器選定やネットワーク構築を提供するという。
さらに、アライドテレシスの独自技術である「AWC-Channel Blanket」を活用し、ローミングレスの環境を提供。アクセスポイント間の移動時に通信が途切れることがないという。エリア内のアクセスポイントで単一のチャンネルを用いるシングルチャンネル方式を採用していることも、快適な通信の実現に貢献するとのことだ。