NTTテクノクロスは2023年7月31日、生成AIを利用して技術継承を図るコンサルティングサービスを2023年8月1日より提供開始すると発表した。
少子高齢化による労働者人口の減少を背景に、熟練者の技術継承や人材確保への対応を迫られる企業が増加している。NTTテクノクロスは暗黙知を形式知化する「技術継承コンサルティングサービス」を2016年7月より提供し、こうした課題の解決に取り組んできた。このサービスは、NTTが研究開発した認知心理学の知見に基づいた暗黙知の抽出手法「技能抽出・コンテンツ化手法MEISTER」に同社の独自開発手法を組み合わせることにより、熟練者の経験知である暗黙知を文書化した「勘どころ集」を提供するもの。
文書化された勘どころ集は事前に閲覧して予習するのに適している一方で、現場での閲覧や検索を行う際のユーザビリティに課題があったという。
そこで当サービスは、勘どころ集やマニュアルを顧客専用のストレージに格納し、自然な対話形式で回答を行う生成AIを利用したシステムとして提供する。これにより、技能習熟時の理解促進や習熟度向上を図るとともに、能動的かつ主体的な学びを促し、タイムパフォーマンスの向上を実現するという。
今後、NTTの研究所が開発を進めている大規模言語モデル(LLM)を活用し、顧客の業界・業務に特化し、学習者の状況や状態を把握したより適切な応答の実現を図るとしている。