KDDIは2024年8月22日、新しいオフィスのコンセプト策定から運用までを一括で支援する「ファシリティソリューション」の提供を9月1日に開始すると発表した。
新型コロナウイルスの収束後の出社率回復に伴いオフィス需要が増加するなか、社内にリモート会議ブースを確保したり、十分な容量を持ったネットワークを設計したりすることが課題となっている。また、優秀な人材の確保や多様な働き方に対応するためには、フリーアドレスの導入や、社員が自宅でも作業できる通信環境の整備など、社員のニーズに沿ったオフィス環境の構築および改善が求められている。
KDDIはこれまでも通信基盤を基にスマートフォンやネットワーク環境の提供と、機器などの運用や管理、導入時に必要な機器の設置や設定などをするマネージドサービスを含むインフラ環境の提供を行ってきたが、これを拡大し法人顧客への支援を広げる。
具体的には、LAN工事などの電気通信工事に加え、課題のヒアリング、新オフィスのコンセプト策定、レイアウト・什器の仕様確定から、レイアウト変更の対応などの運用開始後のサポートまでを一気通貫に提供する。これにより、顧客企業はオフィス構築時の運送業者・設計業者・工事業者など個々の業者への依頼が不要となり、スケジュールやコストの一元管理が可能になるという。
また、テレワーク/出社の割合や、社内外での働き方を設計初期段階で詳細にヒアリングすることで、ネットワーク環境の整備やクラウド化、十分な数のリモート会議専用ブースの設置など、最適なオフィス構築を可能にするとしている。
同ソリューションは2024年5月に開始したビジネスプラットフォーム「WAKONX(ワコンクロス)」におけるスマートシティ施策の一環。KDDIが2025年春に予定する「TAKANAWA GATEWAY CITY」への本社移転で得たスマートビル・スマートシティの知見を、同ソリューションを含む「ファシリティイノベーション」の取り組みに活用していくという(参考記事:KDDI、JR東日本と高輪ゲートウェイ地区で共創 2025年春には本社移転も|BUSINESS NETWORK)。