コロナ禍のなか、本社／データセンターを経由せず、拠点から直接インターネットへアクセスさせる「ローカルブレイクアウト」への期待が高まっている。コロナ禍で増加したクラウドなど外部への通信の遅延や負荷を抑えることがWANには求められているのだ。「たとえばMicrosoft 365は、1ユーザーが大量にコネクションを確立するため、拠点から本社やデータセンターを経由させるとプロキシサーバーに負荷がかかっています」と東京エレクトロンデバイス（TED）の畠山麻優氏は明かす。
「コロナ禍でリモートワークが普及したとはいえ、現実的には多くの企業が拠点で業務を継続しています。しかし、WAN回線の増強に追加の投資は厳しいでしょう。限られた予算の中で、WANの品質を高めるためにSD-WANへ注目するユーザーが増えています」とTEDの藤原裕也氏は説明する。
（左から）東京エレクトロンデバイス 藤原裕也氏、畠山麻優氏