ソフトバンク提供の「10年一括2200円」IoT用SIMに幅広いソリューション

500MB分の通信費とSIMカード代が込みで「10年間一括2200円」(税・送料別)買い切りという、低価格かつ分かりやすい料金体系のIoT専用SIMサービス「1NCE IoTフラットレート」。SIMの管理サービスも無償でバンドルされており、IoT製品に通信回線を簡単に組み込んですぐに使えるサービスとなっている。

2022年に日本国内向けにリリースされてから2年以上がたち、この低容量通信を活用したデバイスが多く展開されるようになった。ワイヤレスジャパン×WTP 2025のソフトバンク/1NCEブースでは、この1NCE SIMに対応したIoTデバイスの数々が展示されている。LiLzのアナログメーター可視化サービスLiLz Gaugeや、スーパーの冷蔵庫等で湿温度管理に用いるコヴィアのHACCP向け湿温度管理機、Druid Technologyの鳥類用GPSタグInterrexなど、使用シーンもかなり広範囲であることがうかがえる。

ソフトバンク/1NCEブースに展示されたIoTデバイス。ヘルスモニタなど小型のデバイスにも使用

ソフトバンク/1NCEブースに展示されたIoTデバイス。ヘルスモニタなど小型のデバイスも

グローバルに通信可能な1NCE SIMでコンテナなどの資産を追跡

同ブースの目玉は次の2つだ。

1つ目は台湾ATrack Technologyのソリューション群だ。ATrack Technologyは、車両の位置をリアルタイム追跡できるGPSトラッカー製品を設計製造する会社で、主にトラックやコンテナの位置追跡に加え、Bluetoothセンサーを搭載した手のひらサイズのデバイスをソリューションとして提供している。

湿度、温度、ドア状態や燃料監視など、用途に合わせたセンサーを接続することでさまざまな情報を監視することができる。1NCE SIMは170以上の国・地域でも通信が可能となっており、世界中を移動するコンテナなどのアセット管理も自在だ。

ATrack Technologyが提供するソリューション。コンテナやトラック、Eバイク用など使用シーンは多岐にわたる

ATrack Technologyのソリューション。コンテナやトラック、電動アシスト付き自転車用など使用シーンは多岐

1NCE SIMの機能をフル活用できる“専用端末”

もう1つの目玉⁠は、カウベル エンジニアリング製の1NCE専用デバイス「NailEdge(ネイレッジ)」だ。同デバイスでは、センサ情報を遠隔監視・制御するためのものだが、1NCE SIMのLTE通信費とデータを収集するためのクラウド利用費、メンテナンス費すべて込みで一端末1万9800円(税別)、ランニングコストゼロの売り切りモデルという、これまた低価格が売りの1NCE”専用端末”だ。

1NCE専用エッジデバイス「NailEdge」。電池駆動で場所を選ばす簡単に設置可能なため、購入後すぐ使用開始できる
1NCE専用エッジデバイス「NailEdge」。電池駆動で配線工事不要なため、購入後すぐ使用できる


カウベル エンジニアリング取締役の油井幸宏氏は「同機器は製造業においてWifi環境のない大きな工場やプラントなどで、機器の死活管理に用いられることが多い。オンサイト補修などの省人化、省エネ化をワンストップで実現するところが強み」という。

1NCE SIM自体にも多くの機能が搭載されており、データ通信量や使用状況の管理、SIMのグループ管理、アラート通知などが可能だ。

NailEdgeではこれらに加え、AzureやAWS等のクラウドとのAPI連携やデータ可視化、NailEdgeデバイス同士の通信、本デバイ⁠スを介した機器制御などの機能も搭載しており、これらの機能群に今回、BLE通信機能が追加された。これにより最大8台の機器情報を1台のNailEdgeに集約し、LTE網に乗せることができるようになった。⁠

無料会員登録

無料会員登録をすると、本サイトのすべての記事を閲覧いただけます。
また、最新記事やイベント・セミナーの情報など、ビジネスに役立つ情報を掲載したメールマガジンをお届けいたします。