ウォッチガード・テクノロジー・ジャパンは2024年4月12日、2023年第4四半期の「インターネットセキュリティレポート」を発表した。
主な調査結果として、回避型マルウェアの急増がマルウェア全体の大幅な増加を招いていること、攻撃者がオンプレミスのメールサーバを悪用していることが挙げられている。
ウォッチガードのCSOであるCorey Nachreiner（コリー・ナクライナー）氏は「攻撃者は古いソフトウェアやシステムを含め、標的となる脆弱性を探しながら様々なテクニックを駆使している。組織はこのような脅威から身を守るために、徹底的に防御するためのアプローチを採用しなければならない」と述べている。
レポートでは、第4四半期において、回避型に加え、基本型、暗号化型の全てのマルウェアが増加し、マルウェア全体の増加に拍車をかけていると指摘している。
また、最も拡大したネットワーク攻撃の上位5件のうち4件がExchangeサーバーへの攻撃であり、メールサーバーへの攻撃が激化していることを示している。セキュリティの脅威を軽減するためには、オンプレミスのメールサーバへの依存を減らす必要性を訴えている。
そのほか、ランサムウェアの検知数の継続的な減少も報告されている。ランサムウェアの検知数は2023年第4四半期から全体数が20％減少したほか、公にされているランサムウェアの侵害も減少しており、こうした傾向についてウォッチガードの脅威アナリストは「ランサムウェアの恐喝グループに対する法執行機関の継続的な取締まり努力によるもの」だとしている。