UC・チャット・電話で働き方改革

「働き方改革ICT市場は、一般的なICT市場と比べると成長のペースが速い」(IDC Japan PC、携帯端末&クライアントソリューション グループマネージャーの市川和子氏)。

IDC Japanは2018年1月17日、国内働き方改革ICT市場の調査結果を発表した。それによれば、2016~2021年の年間平均成長率(CAGR)はICT市場が2.1%であるのに対し、働き方改革ICT市場はその4倍にも迫る7.9%という予測だ。2016年は1兆8210億円だったものが、2021年には2兆6622億円になると見込まれている(図表1)。

図表1 国内働き方改革ICT市場予測、2016~2021年
図表1 国内働き方改革ICT市場予測、2016~2021年

同社は、働き方改革ICT市場を「時間と場所に柔軟性を持たせた働き方の実現」「労働生産性の向上」「ワークライフバランスの向上」「創造性の向上/ルーチンワークの削減」のいずれかを実現するために導入するICTの市場と定義している。

いつでもどこでも利用できるこのように右肩上がりの成長が予測されている働き方改革ICT市場だが、多くの企業が働き方改革のファーストステップとして検討するICT製品・サービスは、どんなビジネスにも必要不可欠なコミュニケーションツールだろう。

コミュニケーションツールと言えば、以前はメールや固定電話、携帯電話が中心的な役割を担ってきた。しかし最近は、ユニファイドコミュニケーション(以下、UC)やビジネスチャット、クラウドPBXなど、数々の製品・サービスが登場している。

これらの製品・サービスは、ほとんどがマルチデバイス対応でスマートフォン、タブレット、PCなどで利用できる。また、インターネット接続環境さえあれば、ロケーションフリーで利用可能だ。いつでもどこでも働ける、柔軟な働き方の実現を支えるコミュニケーションツールツールとして採用が広がっているが、それぞれ働き方をどう変えることができるのか。

本稿では、UCからDialpad Japanの「Dialpad」、ビジネスチャットからワークスモバイルジャパンの「LINE WORKS」、クラウドPBXから日本ビジネスシステムズ(以下、JBS)の「INNOVERA+」を取り上げ、それぞれのツールならではの特徴を、事例を交えながら紹介する。

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