4Kも無線でリアルタイム伝送 5Gで現場の映像活用を加速せよ!

リモート監視や作業支援、遠隔コミュニケーションなど、ビジネスの現場ではすでに様々な用途で映像が活用されている。超大容量・低遅延なワイヤレス通信を可能とする5Gは、そのユースケースをさらに大きく広げる。

特に期待が高いのが、重機・建機など移動体に搭載したカメラ映像の活用だ。遠隔拠点からの現場監視などのほか、「リアルタイム性の高い5Gを使って、重機や車両の遠隔操縦をしたいというニーズが増えている」と語るのは、長年にわたり無線映像伝送システムを手掛けてきたハイテクインター 営業部 部長の森池信也氏だ。同社はこの5月、4Kに対応する5G映像伝送システムをリリースした。ポイントは、5Gで特に期待されるリアルタイム性と通信の安定性を生かすための工夫にある。

用いるのは、次の2つの製品だ。

1つは、2020年から提供している4Kエンコーダ/デコーダ「TCS-8500」。固定回線やLTEで豊富な採用実績を持つこの製品はHDMI信号をIP化し、4K映像を安定的かつ低遅延に伝送できる。画素数や設定によって変化するものの、「最低で70msの低遅延伝送が可能だ」。遠隔操縦ではエンドツーエンドで400ms以下の遅延が求められるが、通信遅延を含めても十分にその要件をクリアできる。

H.264/265によってデータ容量を圧縮できるためLTE回線でも使いやすく、また5Gなら複数映像を伝送するにも好都合だ。双方向音声通話も可能で、現場映像を見ながらコミュニケーションするような用途でも活用できる。

1台でエンコーダとデコーダの機能を切り替えられる点も好評。予備機1つで、どちらが故障しても対応が可能だ。

もう1つ、遅延が少なく安定的な映像伝送を行うために開発された最新プロトコル「SRT」に対応していることも見逃せない。回線品質が変動してパケットロスが発生した場合でもブロックノイズのないきれいな映像を送れるようにする技術で、「2~3Mbpsの帯域でも十分に4K映像が使える」(森池氏)。

ローカル5Gで広がる映像の可能性 複数の映像をまとめて無線伝送TCS-8500はこれまでLTEや固定回線経由の映像伝送に用いられてきたが、5Gの性能を活かしたいという声に応えて新たに開発したのが2つめの製品、デュアルSIM・マルチキャリア・ローカル5G対応 産業用ルータ「HW5G-3200-V2」だ。NTTドコモ、au、ソフトバンクの5G回線が使える(MVNOも含む)。LTE回線でも使用できるが、5Gでは通信遅延が大幅に短縮できることから先述の遠隔操縦や、超高精細な映像を複数使うような場面に最適だ。ハイテクインターには、光ファイバーが整備されていない地域で遠隔医療に使いたいといった声も寄せられているという。

図表 TCS-8500とHW5G-3200-V2を活用した映像伝送のイメージ

図表 TCS-8500とHW5G-3200-V2を活用した映像伝送のイメージ

特に期待されるのがローカル5G環境での活用だ。ローカル5Gでは上り/下りの帯域をカスタマイズできるため、上りを広帯域化してHW5G-3200-V2で何本もの4K映像をアップロードするような使い方も可能になる。ハイテクインター 無線事業部 担当部長の光行俊氏は「アップリンクに余裕が出てくることで、例えば10本の映像を一気に送ることも可能。映像活用のランニングコストが大幅に下げられる」と話す。

本製品はデュアルSIMを使ったフェイルオーバー機能や、ファイアウォール/VPNのセキュリティ機能も搭載。動作温度は-30~+60℃で、重機や車両への搭載にも耐えうる頑丈さも併せ持つ。加えて、ハイテクインターはこれ以外にもプライベートLTEをはじめ豊富な通信システムのラインナップを揃え、キャリア回線の選定やシステム構築のノウハウも備える。無線映像伝送の専門家として心強い味方となるはずだ。

<お問い合わせ先>
ハイテクインター株式会社
TEL:03-5334-5260
E-Mail:info@hytec.co.jp
[TCS-8500]https://hytec.co.jp/products/video1/tcs-8500.html
[HW5G-3200-V2]https://hytec.co.jp/products/new-router/hw5g-3200-v2.html

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