ソニーとKDDIは2024年2月21日、5G SA（スタンドアロン）ネットワークを活用した新たな映像関連ソリューションの年内提供開始を目指すと発表した。
両社は、放送・メディア業界のDX推進に向けた映像関連ソリューション事業を共同で推進。これを加速させる取り組みの一環として、ソニーの映像伝送用通信デバイスと、KDDIの5G SAネットワークを利用したDXソリューションを2024年内に提供開始する計画だ。
放送・メディア業界では、クラウドを使ったIPベースの映像制作へ移行する流れや、場所や規模を問わずリモートで映像制作できる環境を実現したいというニーズの高まりがある。
ソニーとKDDIは2023年に実証実験を行い、KDDIの5G SA商用ネットワークとスマートフォンを利用して、無線環境においても安定した映像伝送が可能であることを確認。この技術と、高速・低遅延で安定した映像伝送を実現するソニーの5G対応映像伝送用通信デバイスを組み合わせた本ソリューションを構築することで、安定的なワイヤレス中継を実現するほか、中継現場の作業負荷を軽減し業務効率化を図るとしている。
また、これと合わせて、固定ネットワークやデータセンター、クラウドなどを活用した放送機材のリソースシェアリングについても技術検証を進める。クラウド上に映像制作設備を集約し共有化することで設備投資の効率化を図るほか、ワークシェアリングによる遠隔地などからの映像制作業務を実現。さらに、撮影映像のAI解析など、放送・メディア業界の幅広い業務においてDXを進めるという。