アンリツは2025年11月21日、マルチコア光ファイバーの伝送品質評価が可能なマルチチャネルファイバーテスター「MT9100A」の国内販売を開始した。マルチコア光ファイバーの伝送品質評価ができるマルチチャネルOTDR(Optical Time Domain Reflectometer)方式の測定器は業界初だという。
アンリツが今回、東北大学特別栄誉教授の中沢正隆氏が発案したマルチチャネルOTDR方式をベースに開発したMT9100Aは、複数のOTDRを同期させることで、マルチコア光ファイバーの伝送損失、反射減衰量の測定に加え、コア間クロストークを距離方向の分布として測定・可視化できる。
4チャネルを備えており、最大4コアまでつなぎ替えなしで一括測定可能だ。また、マルチコア光ファイバーの片端のみで測定なため、光ファイバーの両端が遠く離れている場合でも、作業者を両端に配置する必要はないという。
こうした特徴から、マルチコア光ファイバーの検査時間や作業負荷を大幅に減らすことができ、研究開発での敷設条件の最適化を検証する用途や、製造現場で求められる高速な検査作業を強力に支援するとしている。