KDDI、柔軟な容量拡張を実現する「クラスタ型ルーター」の商用運用を開始

KDDIは2026年6月5日、AIの普及に伴うトラフィックの増大に対応するため、KDDIのサービスを支える国内主要4拠点のバックボーンネットワークにおいて、柔軟な容量拡張が可能なクラスタ型ルーター(DDBR:Distributed Disaggregated Backbone Router)の商用運用を開始したと発表した。

このルーターは、従来のシャーシ型(ハードウエアとソフトウエア一体型)と異なり、ハードウエアとソフトウエアを分離したオープンな仕様だ。加えて、複数の機器を組み合わせて1台のルーターのように動作させる「分散型アーキテクチャー」を採用。これにより、トラフィック量に応じて柔軟に容量を拡張できるほか、特定のベンダーに依存せず、最適な機器を選定することが可能だという。

シャーシ型とクラスタ型の構造比較

今回KDDIでは、主要4拠点の商用バックボーンネットワークのコアルーターに、DriveNets製のソフトウエアと、UfiSpace製のハードウエアを組み合わせて使用し、従来のシャーシ型のルーターを用いた場合と比較してネットワーク機器の導入コストを約50%削減できることを確認した。

また、異なるベンダーの機器を共通の手順で一括管理できる、業界標準のデータモデルである「OpenConfig」を採用し、同ルーターの導入時に必要となる設定や検証作業の一部を自動化。今後、ネットワークのマルチベンダー化がさらに進む中、特定のベンダー仕様に依存しない自動化基盤を活用することで、将来的な運用工数の大幅な削減が期待できるという。

商用運用開始したクラスタ型ルーター

同ルーターは、柔軟にスケールアウトが可能なクラスタ型で構成されており、トラフィック量に応じてルーターの容量や台数を柔軟に設計することが可能。例えば、大規模なルーター1台の構成を小規模なルーター複数台の構成に変更することで、一部の装置に障害が発生した場合でも他の装置が処理を継続することが可能になる。この高い冗長性により、ネットワーク全体の信頼性が向上するとしている。

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