ISL Networks、産業向け5G-TSNシステムを発表 工場無線化に前進

ISL Networksは2026年1月15日、クアルコム製のSnapdragon X72モデムを採用した産業向け3GPP準拠5G-TSNシステムをリリースすると発表した。

これは産業機器の高精度時刻同期とリアルタイム制御を無線で実現する技術であり、次世代のスマート工場インフラへの適用が期待される。同社によれば、産業用途に向けた3GPP準拠の5G-TSNシステムとしては世界初だという。

5G-TSNは5GネットワークとTSN(Time-Sensitive Networking)を統合したもので、機械制御やロボット、AGV/AMR、ドローン、AIカメラ等の産業機器を1マイクロ秒以下の精度で時刻同期させ、リアルタイム協調制御を可能にする。これにより、配線レスのレイアウトフリーな工場設計や機器のモジュール化、可搬・一時利用型の生産現場といった新たな運用形態を実現するとしている。

5G-TSNによるスマート工場の利用イメージ。ロボットアーム、AIカメラ、AGVなどの産業機器が無線接続された5G-TSNネットワークを通じて高精度に時刻同期し、リアルタイムで協調動作する様子を表している。

5G-TSNによるスマート工場のイメージ

同システムは、フィンランドのCumucore社との共同開発によって実現された。2025年6月には欧州(ヘルシンキ開催の「5G-ACIA」)でのライブデモンストレーション、同年12月には5G-ACIA Japanにおいても同様のデモを実施した。

ISL Networksは、2026年1月21日から開催される「第10回 スマート工場EXPO」(東京ビッグサイト)において、Snapdragon X72-3 5G IoTモデム搭載TSN対応5Gルーターによるライブデモンストレーションを行う予定。実運用を想定したリアルタイム同期制御の様子を披露し、産業現場での具体的な適用価値を示すとしている。

産業向け3GPP準拠5G-TSNシステムの構成図。5Gコア、RAN、端末(UE)をTSNブリッジで接続し、TSNグランドマスタークロック(IEEE 802.1AS)と連携して高精度な時刻同期を実現する仕組みを示している。

「第10回 スマート工場EXPO」で実施するデモンストレーションの構成
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