ビデオ会議にチャット、クラウド電話、そしてウェビナーと様々なコミュニケーションツールを包含する「Webex」。在宅勤務/リモートワークの広がりとともに、このWebexプラットフォームの利用者数も増加している。
ここに新たなサービスが加わる。クラウド型コンタクトセンターの「Webex Contact Center」だ。
北米や欧州、アジア諸国ですでに提供されており、米シスコ コラボレーション事業担当 シニアバイスプレジデント兼ゼネラルマネージャーのジャヴェド・カーン氏によれば、Webex Contact Centerの顧客数は3.6万、エージェント数は360万に上るという。
日本国内では2022年中にサービスがスタートする。日本での提供開始にあたり、国内にデータセンターを新設する。
Webex Contact Centerは、音声通話以外にも、メールやチャット、SMS等のチャネルも利用できる「オムニチャネル」なコンタクトセンター ソリューションだ。
クラウド型であるため、ビデオ会議のWebex MeetingのようにPCで動作するエージェントソフトウェアを用いて、どこからでもアクセスが可能。在宅勤務でも顧客からのコールを受けられる。コンタクトセンター業務のリモートワーク/ハイブリッドワーク化が可能になる。
シスコは従来、オンプレミス型のコンタクトセンターソリューションも適用してきているが、FY23は、このクラウド化に注力。従来は音声通話が主だったコンタクトセンターのオムニチャネル化が進むなか、「Webexのポートフォリオを生かして、新しいコミュニケーションチャネルをサポートし、クラウドへの移行を進める」(カーン氏)。
音声による対応については、クラウド電話サービスのWebex Callingと2023年に連携する予定。また、ビデオ機能をコンタクトセンターに追加することで、聴覚障害者向けのアクセシビリティ改善も期待できるという。
Webex Meetingでは、会議音声の翻訳・字幕表示機能の実装と多言語化が進んでおり、将来的に、こうした機能とWebex Contact Centerの融合も考えられる。