
「AI導入の失敗は、AIモデルそのものではなく、導入後の運用に原因があることも多い」――エイチシーエル・ジャパン(インドのITサービス企業 HCLTechの日本法人) コミュニケーションテクノロジー事業本部 テクニカルプリセールス本部 本部長の阿久津大介氏は、2026年9月3日に開催された「AIインフラ&ネットワークサミット 2026」でこう指摘した。
生成AIの活用が広がるなか、企業のIT部門には、AI基盤を試験的な利用から本番運用へと移行させ、継続的に活用できる体制を整えることが求められている。そのためには、GPUなどの計算リソースにどこまで投資するか、利用拡大に合わせてどう拡張するか、導入後の運用をどう支えるかが課題となる。
こうした課題を踏まえ、阿久津氏は、AIインフラを段階的に構築・拡張する方法や、限られたGPUリソースを効率よく活用する方法、導入後の運用を支える仕組みについて、HCLTechの取り組みを交えて説明した。
HCLTechがAIインフラ支援で重視するのが、人材・プロセス・テクノロジーの3要素を統合するという考え方だ。「この3つを適切に組み合わせることで、企業がAIの活用範囲を広げ、本番環境として事業展開できるようになる」と阿久津氏。

AI基盤を構築しても、それを運用する体制が整っていなければ、継続的な活用は難しい。需要管理やキャパシティ管理のプロセスに加え、AIエンジニアやアーキテクトといった人材、そしてそれらを支えるテクノロジーを組み合わせることが求められるという。
こうした体制を整えるうえでは、AI基盤を一度に完成させるのではなく、利用状況を見ながら段階的に構築・拡張していくことも重要になると阿久津氏は説明した。