Web会議の音声を明瞭に届ける! 独自機能で話者を自動追尾

新型コロナウイルスの感染拡大を機にテレワークを導入し、併せて社内外のコミュニケーションにWeb会議システムを活用するようになった企業は多い。

その後、一部の企業では「オフィス回帰」の動きも見られるが、感染防止の観点から出社率を抑えており、オフィスの会議室とテレワーク中の社員の自宅をつないだWeb会議が増えている。

オフィスの会議室でWeb会議を行う際の課題の1つに、「音声」がある。複数のメンバーが各自ノートPCを持ち込みWeb会議に参加するとハウリングが起き、音声が非常に聞き取りづらくなってしまう。かといって、数人が1台のPCを共有すると「密」な環境になり、新型コロナの感染防止の観点から適切ではない。

手っ取り早い解決策として、スピーカーと集音マイクを搭載したスピーカーフォンの活用がある。最近のスピーカーフォンは集音性能が向上しており、一定の効果が期待できる。しかし、テーブルに設置するため、紙の資料をめくる音やノートPCのキーボードを叩く音といったノイズを拾いやすい。このノイズを除去する機能についてはメーカーによってバラつきがあるのが実情だ。また、発言する際にWeb会議の画面ではなくスピーカーフォンの方を向いてしまう人も少なくないという課題もある。

そこで、天井に設置するシーリングマイクに注目が集まっている。1本のビームで半径5m・78㎡をカバー
数ある製品の中でもお勧めしたいのが、音響機器メーカー・ゼンハイザージャパンの「TeamConnect Ceiling 2」だ。

TeamConnect Ceiling 2は、会議室の天井に設置して利用する

TeamConnect Ceiling 2には、大きく3つの特長がある。

1つめが、独自機能「ダイナミックビームフォーミング」だ。これは、TeamConnect Ceiling 2の本体に内蔵された28個のマイクが音圧(音による圧力の大気圧からの変化分)を検知することで話者の位置を認識し、自動追尾するというもの。「ゼンハイザーがマイクで培った技術を応用しています」とゼンハイザージャパン セールスフォース ビジネスコミュニケーションの鎌田良和氏は説明する。

ゼンハイザージャパン セールスフォース ビジネスコミュニケーションの鎌田良和氏

一般的なビームフォーミングは5~8本のビームで決められた範囲をカバーする。話者が立ち上がったり移動した際もビームをそらさずに音声を拾えるよう、着座位置やテーブルレイアウトに合わせて、事前に設定することが必要だ。これに対し、TeamConnect Ceiling 2は1本のビームが自在に動き回って話者を追尾する。そのカバー範囲は半径5m・約78㎡と広く、話者が室内の端にいても確実に音声を拾うことができる。新型コロナ以降、ソーシャルディスタンスを確保する目的から、会議室のレイアウト変更が行われているが、変更後に設定し直す必要もないという。


一般的なビームフォーミング(左)は決めた範囲をピックアップする静的(スタティック)ビーム、ゼンハイザー社のダイナミックビームフォーミング(右)はビームが自在に動き回って話者を追従する動的(ダイナミック)ビーム

また、ビームの角度を30度に絞ることで話者の口元の音声だけを拾うので、空調など周辺のノイズを極力避けることができる。

無料会員登録

無料会員登録をすると、本サイトのすべての記事を閲覧いただけます。
また、最新記事やイベント・セミナーの情報など、ビジネスに役立つ情報を掲載したメールマガジンをお届けいたします。