「弊社はローカル5Gに関しては、自社施設での4.7GHz帯の電波伝搬特性の検証、映像伝送の経路制御など数多くの実証実験を重ねてきました。また、MVNOサービスでのモバイルの運用実績や、固定回線やクラウドサービスを展開してきた知見を活かし、現場のローカル5G環境からクラウド、さらにそこまでの通信回線も含めて、構築・監視・運用をエンド・ツー・エンドでご支援できます」とNTTコミュニケーションズ(以下、NTT Com)の鵜澤達也氏は、同社の強みをこう話す。
NTT Comはこうした数々のノウハウを生かしたローカル5G支援に取り組んでいる。
図表1 NTTコミュニケーションズのローカル5Gの特徴
導入からデータ活用まで一気通貫ローカル5Gの特徴を表したのが図表2だ。
図表2 NTTコミュニケーションズ ローカル5G概要
現場へのローカル5G導入支援にあたるのが⑧~⑩の「導入支援」。導入の目的・計画策定などのコンサルティングから、免許取得、ネットワークの構築・運用までをワンストップで支援する。「回線設計、設置工事については、これまでの実証実験で培ってきた自社の知見に加えNTTグループとしての技術やアセットも活用します。保守運用に関しては、モバイルと固定どちらにも法人向けネットワークサービスを長く展開してきたNTT Comの強みを活かし、品質の高いソリューションを提供します」と鵜澤氏は説明する。
②~⑦の部分では、現場とクラウドを繋ぐ高速で安全な通信回線の提供、オンプレミス/クラウド上の5Gコアネットワークからユーザー環境の無線装置まで、エンド・ツー・エンドの24時間365日の監視なども対応可能。将来的にはネットワークスライシング機能も加える予定で、利用用途に応じて通信回線を柔軟に運用できるようになる。
さらにもう1つ、NTT Comならではのソリューションがある。データの利活用に必要な機能を提供する①「Smart Data Platform」だ。データの収集、蓄積、分析などに必要な各機能を“やりたいこと”に合わせて自由に組み合わせることができる。
ローカル5Gはあくまでも通信手段にすぎない。
「弊社はローカル5GをSmart Data Platformのデータ収集手段の1つとして位置付けています。単にローカル5Gを導入して終わりではなく、そこから得られた情報を生かすための基盤と、その基盤までの接続も含めてトータルで提供します」