今や通信ネットワークは社会を支えるインフラだ。障害が発生し、数時間でもつながらない事態になればニュース沙汰になるほど、高い信頼性が求められるようになっている。
一方で通信事業者は、激しい価格競争にもさらされている。その中で構築コスト、運用コストを下げ、最適な価格でサービスを提供するため、常にその時々で最良のソリューションを選択しながら基盤を構築してきた。結果として、基盤にはさまざまなベンダーの機器が入り乱れ、複雑化を招いている。この先5Gが広がり、多種多様なIoTデバイスがつながることによって、サービス基盤はさらに複雑化していくだろう。
問題はその基盤の運用だ。障害が発生した場合には、あちらこちらの機器からログやアラート、パフォーマンスに関するデータを参照して問題箇所を特定し、速やかに対処する必要がある。ただ、その作業はもっぱら人手に頼ってきたのが実情だった。この先も基盤が拡大し、装置が増え続ける中で、人手に頼るオペレーションを継続するのは非現実的といえる。ましてや、IT人材不足、ネットワークエンジニア不足が指摘される中では、これまで通りのネットワーク運用を続けるのは困難だ。