低消費電力で、中継機を用いてメッシュネットワークを構築可能なLPWA規格「ZETA」。ワイヤレスジャパンのZETAアライアンスブースでは、「スマートビルディング」「スマートファクトリー・製造」「スマートシティ・防災DX」「スマート物流」の4分野にフォーカスした展示を行っている。
IT Accessのスマートビルソリューション「BMOS」は、エネルギー管理やスマートオフィス、スマート駐車など「モジュール」単位で機能を組み合わせてビルシステムを構成する。ユーザーは、必要なモジュールを選んで利用することが可能だ。サードパーティ製の清掃ロボットやセキュリティ製品、IoTセンサー等との連携も柔軟に行える。さらに、サードパーティ製品も含めてワンストップでサポートし、データを一元管理することができる。
スマートファクトリー・製造では、TOPPANがスマート点検支援サービス「e-Platch」を出展している。
工場や倉庫内に点在する計測器や各種センサーから上がってくるデータをZETAで収集。そのデータをオリジナルアプリケーション上で一元管理することができる。閾値を超えると自動的にメールで通知が届くほか、機器の設置場所を確認したり、報告書を作成することも可能だ。
e-Platchの導入により、点検作業の約70%を削減、電力ロスを発見し年間約1000万円低減といった効果が生まれているという。
スマートシティ・防災DXに関連して、河川の遠隔水位監視や鳥獣被害対策にもZETAが使われている。
中山間地など携帯電話圏外のエリアでも利用できること、マルチホップ通信により、アクセスポイントの数が少なくて済むことが強みだという。
スマート物流では、ZETAの長距離伝送技術を用いたアクティブタグ・ZETagが使われている。プライベートネットワーク圏内で、受信機がZETagからの信号を受信することで、対象物の所在を自動で管理することができる。
テクサーが展示している「ZETag-F10」「ZETag-F21」は、電車の切符ほどのサイズで薄型だ。端の黒い部分を折り曲げると電池が稼働し、利用を開始できる。中国ではワインや自動車部品の在庫管理や資産管理に使われているという。