エアトランク、液冷設備導入へ10億ドル調達 国内投資コミットメントは総額90億ドル

オーストラリアに本社を置くデータセンター運営事業者、エアトランクは2026年10月7日、日本でのデータセンター事業やAI対応インフラに関するメディア向け説明会を開催した。

創業者兼CEOのロビン・クーダ氏、日本代表の松下典弘氏、チーフデータセンターオフィサーのローラ・コード氏らが登壇し、日本市場の位置付けと今後の事業展開を説明した。

(左から)ブラックストーン不動産部門 日本代表 橘田大輔氏、エアトランク チーフデータセンターオフィサー ローラ・コード氏、エアトランク 創業者兼CEOロビン・クーダ氏、エアトランク 日本代表 松下典弘氏、エアトランク バイスプレジデント コーポレート アフェアーズ エリザベス・コックス氏

(左から)ブラックストーン不動産部門 日本代表 橘田大輔氏、エアトランク チーフデータセンターオフィサー ローラ・コード氏、エアトランク 創業者兼CEOロビン・クーダ氏、エアトランク 日本代表 松下典弘氏、エアトランク バイスプレジデント コーポレート アフェアーズ エリザベス・コックス氏

アジア太平洋および中東におけるハイパースケールデータセンターの拠点。アジア太平洋・中東地域の7カ国で22のデータセンターキャンパスを展開し、総容量は3.3GWを超える

アジア太平洋および中東におけるハイパースケールデータセンターの拠点。アジア太平洋・中東地域の7カ国で22のデータセンターキャンパスを展開し、総容量は3.3GWを超える

エアトランクが今回発表したのは、千葉県印西市のデータセンター「TOK1」への液冷設備導入を目的とした10億米ドルのグリーンローンの調達だ。グリーンローンは、資金の使途を環境負荷の低減に役立つ事業に限定した融資のこと。液体を使ってサーバーから熱を取り除く液冷は、空気を使った冷却方式と比べて冷却に必要な電力を抑えられる。

今回の調達によりエアトランクの日本での投資コミットメントは総額90億米ドルに達した。クーダ氏は、「日本は北東アジアへクラウドやAIサービスを提供する拠点にもなり得る優先市場だ。総額90億米ドルの投資コミットメントは、日本の長期的なデジタル・経済成長の可能性に対する当社の確信を示している」と述べた。

液冷設備を2028年1月稼働

エアトランクとして日本初となるTOK1の液冷対応キャパシティは、2028年1月の稼働開始を予定し、複数顧客へ提供する。

エアトランクは2019年から液冷技術の研究開発を進め、2024年にマレーシアのデータセンターでダイレクト・トゥ・チップ方式の液冷設備を初めて導入した。「当社が独自に開発し、ハイパースケールキャンパスで数年間運用してきた技術だ」(コード氏)。マレーシアで得た知見を反映し、顧客の要件や今後の技術変化に対応できる設備をTOK1へ導入する。

「クラウドやAIへの需要が拡大するなか、日本には限られたエネルギー資源を最大限に活用することが求められる。効率的なデジタルインフラは、電力供給に必要なエネルギーを管理しながら、こうした需要に応える一助となる」。クーダ氏はこう述べ、液冷技術によって、AIインフラの需要への対応と、電力利用の効率化を両立する考えを示した。

エアトランクは、2030年までに再生可能エネルギーによる電力マッチング率を100%にするとともに、再生水の利用率も100%にする目標を掲げている。

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