2023年4月3日、光アクセスサービスやひかり電話をはじめとするNTT東日本/西日本の通信サービスが利用できない状況が発生し、計16都道府県で最大44.6万回線(NTT東:35.9万回線、NTT西:8.7万回線)に影響が及んだ。
そこでNTT東西は同年6月、シスコシステムズ、ジュニパーネットワークス、NEC、ノキア、富士通の5社と個社ごとにMoU(覚書)を締結し、こうした通信障害の再発防止に向けて取り組んできた。
2025年9月18日に開催されたNTT東西主催の「ネットワーク品質向上に向けたシンポジウム」に登壇したNTT 東日本 先端テクノロジー部 ネットワーク技術部門 部門長の太田憲行氏は、「通信事業者だけではなく、通信機器ベンダーと連携体制を構築することで、ネットワーク品質のさらなる向上を図ってきた」と説明した。
具体的には、万が一通信障害が発生しても影響が広がりにくいネットワーク構成の共同検討や、通信機器の技術仕様に関する共同レビュー、通信機器ベンダーの検証環境を活用した動作確認などを実施しているという。
太田氏は、「ネットワーク品質向上への取り組みに終わりはなく、継続的に実施し、より発展させていく必要がある」と述べ、今後も連携強化を深めていく考えを示した。