IDC Japanは2020年5月25日、国内5G通信サービス市場予測を発表した。これによると、2024年末の国内5Gネットワークの回線数は6024万回線になる。

国内のモバイル回線数は2019年末時点で約1億8680万回線だった。2019年～2024年の5年間の年間平均成長率（CAGR）は4.0％で、2024年末には2億2763万回線に達するとIDC Japanでは予測しており、その約4分の1が5Gとなる。

モバイル回線の増加の大部分を占めるのは、IoT用回線だ。5Gに関しては、スマートデバイス用の既存LTE回線の置き換え、コネクテッドカーやヘルスケアなどの新たなIoT機器の需要の増加などによって普及が進むという。

新型コロナウイルスが国内モバイル通信サービス市場に与えるに影響については、オンライン学習の浸透や在宅勤務によるリモートアクセスの増加などが、需要をやや押し上げるとしている。経済状況の悪化による解約や外出先での通信の減少などによって、市場が押し下げられる可能性も考えられるが、モバイル通信は生活やビジネスに不可欠なため、他のITセグメントと比べるとマイナスの影響は小さいという。

また、5Gに関する新型コロナの影響については、5G端末の供給遅れや一部IoTプロジェクトの遅延などにより、若干マイナスに働くと予測している。

国内5G通信サービス市場 世代別 回線数予測