KDDIとワイヤ・アンド・ワイヤレスは2023年5月29日、今夏以降ヤマップと協力し、電波の届きにくい山小屋の通信環境の改善を目的に、衛星ブロードバンドインターネット「Starlink」（参考記事：KDDIがStarlinkを利用開始、au基地局のバックホール回線で｜BUSINESS NETWORK）を活用した「山小屋Wi-Fi」を提供開始すると発表した。
サービスイメージ
これに先立ち同日から、一般財団法人白馬村振興公社が運営する八方池山荘において、山小屋Wi-Fiを先行提供する。今後、順次使用できる山小屋を拡大していくという。
白馬村 八方池山荘
山小屋は、宿泊・休憩・避難などを目的に登山道に設置され、登山やトレッキングを楽しむ人たちを支えている。一方、山小屋を含む登山道は地形や積雪などの理由により通信環境の整備が困難とされるエリアが多数存在し、緊急時の連絡が難しいなどの課題がある。
山小屋Wi-Fiは、高速・低遅延のStarlinkをバックホール回線として活用したWi-Fiサービスで、KDDIとWi2が共同で提供する。光ファイバー回線の敷設が不要なため、これまで通信環境の整備が困難だった山小屋でも安定した通信が可能となる。これにより、山小屋においても家族や友人への安否連絡や気象情報の確認、SNSへの投稿などを行える。また、山小屋のオーナーは、キャッシュレス決済の導入や宿泊予約、防災情報や自然災害の情報収集など、デジタル活用による業務効率化が可能となる。
利用方法（auユーザー）
利用料は、24時間あたり780円（税込）。auユーザーは同サービスを無料で利用することができる。
