NTTPCコミュニケーションズは2017年1月17日、SD-WAN（Software-Defined Wide Area Network）技術を活用した新サービス「クラウド型ネットワークサービス」を開始した。同社の法人向けネットワークサービス「Master’sONE」の1メニューとして提供する。

SD-WANは、ソフトウェアによってネットワークを制御するSDN（Software-Defined Networking）技術をWANに適用したものだ。IP-VPNやインターネット等の複数のネットワーク上に、VPNによるオーバーレイ型の論理ネットワークを構成し、ユーザー自身がその品質や機能を管理・制御できるようにする。

ユーザー企業の拠点に専用の通信装置を設置し、拠点間および、拠点とパブリッククラウドとの間をIPsec VPNで接続する。なお、今回提供を始めたサービスでは、米Viptela社の通信端末を用いる。

サービス提供イメージ

提供する機能は主に次の3つだ。

（1）SD-WAN機能
ネットワーク構成と各ネットワーク機能をソフトウェアによって変更できる。ゼロタッチプロビジョニングによる拠点ルータの自動設定や、クラウドから一元管理することで拠点の新設やポリシー変更が迅速に行える。また、アプリケーションレベルでの通信の可視化、クラウド向けトラフィックのオフロード、論理セグメンテーションによるアクセス制御などの機能も提供する。

（2）セルフマネジメントサービス
ユーザー企業自身がコントロールパネルからネットワークの運用管理を行える。APIも提供し、ユーザー側の各種システムと連携したマネジメントも可能。

（3）ハイブリッド・オーバーレイネットワーク
アクセス回線などの物理回線に依存しないオーバーレイネットワークサービスであるため、既存のインターネット接続サービスやIP-VPNサービス等をそのまま活用してハイブリッドネットワークが構成できる。4G/LTE等のモバイル回線も利用可能だ。

提供料金は、初期費用が1拠点当たり7万9000円から、月額費用が1拠点当たり8400円から（すべて税別）となっている。