ICT×未来

人工知能(AI)は、ネットワーク運用担当者の仕事を奪うか?

文◎太田智晴(編集部) 2016.08.31

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AIが仕事を奪う――。AIの話になると必ず話題に上がるテーマの1つだが、ネットワーク運用担当者の仕事も将来奪わることになるのだろうか?

 

この問いに「ノー」と答えるのは、ジュニパーネットワークス ワールドワイド・システム・エンジニアリング 副社長のラグー・サブラマニアン氏だ。

「産業革命のときも『機械に仕事を奪われるのでは?』と市民は心配したが、そんなことは決して起こらなかった。ネットワーク運用についても同じだ」

ただし、AI時代に向かって、ネットワーク運用担当者の仕事は変化する。

その背景には、ネットワークの運用にかかるコストが大変な重荷になっていることもある。「CAPEXはムーアの法則に従って下がる一方、OPEXは上昇するばかりだ。顧客からは『OPEXにCAPEXの3~5倍ものコストがかかっている』という話をよく聞かされる」

産業革命は、それまで人手で行われていた作業を“機械化”し、劇的な生産性向上を実現した。同様にネットワーク運用の“機械化”も必要だが、そのための“機械”を設計するのが、これからのネットワーク運用担当者の役割となるというのだ。

実際、データセンターの世界では、すでに「以前は運用を担当していた人が、自動化のためのプログラムを書くようになっている」とサブラマニアン氏。

AIによる自動運用はいつ実現?最近のAIの進化のスピードには目を瞠るものがある。「今年3月、AIが碁の世界チャンピオンを破ったが、昨年時点では『碁のチャンピオンに勝つには15年はかかるだろう』と予測されていた」

では、AIを活用した「完全自動運用型ネットワーク」も予想以上に早く登場することになるのだろうか? 「もちろん誰にも分からないが、あえて予測してみると“次のディケイド(10年間)”。最終到達点までの道のりは、まだまだ長いと考えている」

この答えに安心したネットワーク運用担当者もいるかもしれないが、従来の仕事のやり方に“10年の猶予”が残されているわけではない。ネットワークの運用自動化のレベルは、サーバーやストレージと比べると著しく遅れている。ネットワーク運用担当者は、まずはSDN/NFVなどによる自動化を急ぎ、その次のステップとしてAIに取り組む必要がある――というのがサブラマニアン氏の意見だ。

 

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