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<特集>SDN&NFV導入後のリアル:データセンター編(1)

ヤフー、SDNの大規模導入で得た教訓とは?――次のステップはNFVの活用

文◎坪田弘樹(編集部) 2016.08.01

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先行市場としてSDN導入がいち早く進んだデータセンター。ここでは、2013~14年頃から社内向けのプライベートクラウド基盤にSDN導入を進めたヤフーとインテルの“その後”をレポートする。

データセンターにおけるSDN運用規模の大小を測るには、そのネットワーク上で稼働する仮想マシン(VM)の数がわかりやすい指標となる。

2013年に、自社のサービス開発者が利用するプライベートクラウドにOpenStackを導入し、ブロケード コミュニケーションズ システムズの「Brocade VDXシリーズ・スイッチ」をはじめとするネットワークスイッチとNeutron(ネットワーク構成を行うOpenStackのモジュール)でネットワーク基盤を構築したヤフーはどうか。システム統括本部・サイトオペレーション本部・インフラ技術1部クラウドオペレーションリーダーの高木塁氏によれば「6~7万のVMが稼働しており、2000人を超えるOpenStack利用者が日々使っている」という。同社のSDNは国内最大級と言えるだろう。

 

 

ヤフー
(左から)ヤフー システム統括本部 サイトオペレーション本部 インフラ技術1部 クラウドイノベーションの立見祐介氏、TD 黒帯 OpenStackの伊藤拓矢氏、システム統括本部 サイトオペレーション本部 インフラ技術1部 クラウドオペレーションリーダーの高木塁氏、インフラ技術1部 クラウドイノベーションの森川浩明氏

「トンネリングは不都合多い」SDN導入後のネットワーク構成を整理すると、同社のOpenStack基盤では、Brocade VDXで構築した物理ネットワークと、VMに接続するソフトウェアのOpen vSwitchをOpenStackから制御し、サービスごとに仮想的にネットワークを用意している。OpenStackでは一般的に、既存のネットワーク設備を変更せず、トンネリングによって仮想ネットワークを構成することが多いが、ヤフーはこれを採用せず、Brocade VDXのイーサネット・ファブリック(複数台のスイッチをマルチパスで接続し、フラットなレイヤ2ネットワークを構成する機能)をOpenStackから直接制御する形態とした。VDXとNeutronを連携させるプラグインをブロケードと共同開発し、この構成を実現している。

 


図表 ヤフー OpenStack基盤のネットワーク構成イメージ
図表 ヤフー OpenStack基盤のネットワーク構成イメージ


理由は、ハードウェア性能をフルに発揮できるようにするためだ。Technical Directorを務める伊藤拓矢氏は「完全なソフトウェアベースであるトンネリングは、モビリティは高いが、パフォーマンスが劣化したり、レイヤが増えて複雑化するといった大規模環境での不都合が多い」と話す。前述のような構成にすることで、ソフトウェアで制御できる柔軟性を獲得しつつ、性能ロスのないネットワークを実現したのだ。

ヤフーは13年夏にOpenStack基盤の稼働を開始。社内のサービス開発・運用担当者からのリクエストに応じて迅速にネットワークを提供できるようになった。サイトオペレーション本部では従来、社内の要求に応えて手作業で行うネットワーク設定作業が大きな負荷となっていたが、これを解消。「事業のスピードを早めるという点で非常にメリットがあった」と伊藤氏は話す。

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