パナソニック、スマホで高速に読み取れる「光ID技術」を事業化

パナソニックは2015年12月18日、可視光通信を利用した「光ID」の技術セミナーを開催した。その特徴はスマホで高速に光IDを読み取れるということ。スマホを活用したオムニチャネル市場の拡大を好機と捉え、同技術をコアとした情報連携サービスを事業化するという。

技術セミナーで行われた「光ID」のデモを見た第一印象は、「Suicaを改札口でかざすかのような感覚で、LEDモニターから光IDを受信できる。いや、もしかしたら体感はSuicaより速いかもしれない」――。

光IDとは、可視光通信の使い方の1つで、LED光源の明滅にデジタル信号(光ID)を重ね、その光IDをスマホのカメラでセンシングする技術だ。スマホに光IDアプリをインストールしておけば、受信した光IDに紐づいた情報をネットワーク経由で取得できる。デジタルサイネージであれば、光IDの受信可能範囲は画面幅の5~6倍だという。

光ID技術の概要

パナソニックのほかにも、光ID技術を提供する企業はある。だが、パナソニックAVCネットワークス社 事業インキュベーション総括 主幹の川合啓民氏は、同社の技術について、「一番の特徴は、スマホで光IDを受信できること。既存技術と比べてスピードの桁が違い、数kbpsの受信速度を記録している」と強調する。

高速受信のポイントは、データの読み取り方にある。光ID専用の送信機器を利用する従来の技術は、1コマに1情報だけ読み取っていたが、パナソニックの光IDは1コマに複数の情報を集約して読み取る。それにより、光IDの読み取り速度“0.3秒以内”を実現したという。読み取り可能な範囲が、画面幅の5~6倍であることを考慮すれば、読み取り速度0.2秒のSuicaよりも速いかもしれないとデモを見て感じたのは、あながち外れているわけでもなさそうだ。

パナソニックの光ID技術のポイント、特許を取得しているという

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