我が社が「インターネットVPN」をやめた理由――大日コンサルタントの新ネットワーク選び

従来、インターネットVPNで拠点間ネットワークを構築していた総合建設コンサルタント会社の大日コンサルタント。ルーターの老朽化に伴い、ネットワークの見直しを検討し始めるが、インターネットVPNという選択肢は早い段階で消えていた。BCP、セキュリティ、運用負荷の軽減……。これらを重視した同社は一体、どんな新ネットワークを選んだのか。

橋やトンネル、道路などは、私たちの生活に欠かすことのできない社会資本だが、戦後の高度成長期を経て人口減少社会に突入した今、大きな変革が求められている。

「今ある社会資本をいかに長く大切に使っていくのか。これまで以上に維持管理という視点が重要になっています」。こう語るのは総合建設コンサルタント会社、大日コンサルタント 代表取締役社長の後藤隆氏だ。

大日コンサルタント 代表取締役社長 後藤隆氏
大日コンサルタント 代表取締役社長 後藤隆氏

本社のある岐阜県はもとより、全国47都道府県、さらには東南アジアを中心に海外でも多くの社会資本整備の実績がある同社。時代の変化に応えるべく、社会資本の長寿命化のための点検・診断技術といった維持管理の分野に現在特に注力しているというが、そのうえで不可欠なのがICTの活用だ。

社内に「ICT戦略会議」を設置。その一環として、岐阜大学の沢田教授との協働プロジェクトである「S×D lab」も岐阜大学内に立ち上げた。大日コンサルタントの地域課題に関する知見、大学の先端技術、学生のICT活用力とアイデアの三者を連携させ、地方自治体が直面しているソーシャル課題を解決することが目的だという。

S×D lab S×D lab
S×D labの具体的な成果の1つが電気自動車の普及を目的としたプロジェクト「電気自動車×奥飛騨の旅」のアプリ開発。このプロジェクトは大日コンサルタントが岐阜県から受注したもので、S×D labは観光情報や充電スポット検索、クーポン配信などの機能を搭載したスマートフォン向けアプリを開発した

「ICTが急激に発展する中、その進化に追随可能な技術力を保持することが必要」――。これが後藤社長の考えだが、ICTにおいて橋やトンネルのような基盤の役割を果たすのが通信ネットワークである。大日コンサルタントは昨年10月、そのネットワークを一新した。

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