サイバーエージェントの業績が大変好調だ。
2015年9月期の連結業績は、売上高が前期比23.9%増、営業利益が同47.4%増で過去最高を更新。3本柱であるインターネット広告事業、Ameba事業、ゲーム事業のいずれも大幅な伸びを達成している。
全社的に勢いに乗っている様子がうかがえるが、同社の重要な社内コミュニケーション基盤となっているのがビジネスチャットだ。サイバーエージェントではほとんどの業務ツールについて部署や子会社ごとに導入判断を行っているが、グループ従業員の半数以上がKDDIの企業向けチャットサービス「KDDI ChatWork」を活用。業務の大幅な効率化に貢献している。
「私の所属部署の場合、KDDI ChatWorkのおかげで1人当たり平均1日約1.3時間、業務が効率化したというアンケート結果が得られています」。こう語るのは、インターネット広告事業本部 ディシジョンエンジン推進室 室長の毛利真崇氏だ。
1日1.3時間とは大変な効果である。インターネット広告事業本部には約1200人の従業員がいるというから、単純計算すると1日合計1560時間。同社の好調な業績を支える要因の1つに挙げても構わないはずだ。
サイバーエージェント インターネット広告事業本部 ディシジョンエンジン推進室 室長 毛利真崇氏
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ビジネスチャット選びで重視したのは「敷居の低さ」と「スマホ対応」サイバーエージェントがKDDI ChatWorkを利用し始めたのは約3年前のこと。それ以前は多くの会社と同様、メールが主たる“公式”の業務用コミュニケーションツールだった。
ここでわざわざ“公式”と書いたのは他でもない。社内には、“非公式”のコミュニケーションツールが広まっていたからである。メールによるコミュニケーションは煩雑だ。そのため社内コミュニケーション手段として、コンシューマー向けのチャットなどを使う従業員が増えていたのである。
そこで同社は、チャットのメリットを“公式”に業務に活かしていくため、ユーザーアカウントの追加・削除やアクセス制限など、企業向けの管理機能を備えたビジネスチャットの検討を開始。KDDI ChatWorkの導入に至った。
全社システム本部の山口玲氏によると、管理機能の充実ぶりに加えて、ユーザービリティの高さがKDDI ChatWorkを選択する理由になったという。
「重視したポイントの1つは、利用する従業員にとっての“敷居の低さ”です。KDDI ChatWorkはブラウザを開くだけで簡単に使うことができます。また我々は当時、スマートフォンに経営資源を大きくシフトさせていた時期でしたので、スマートフォンで利用できることも評価しました」(山口氏)
KDDI ChatWorkは、Windows/Mac/Android/iOSの主要ブラウザに対応。AndroidおよびiOSデバイス向けにはアプリも用意し、マルチデバイスで利用できる。
サイバーエージェント 全社システム本部 山口玲氏 |